稚ガニが減少 将来の漁獲に影響か…
成体のカニに回復の兆しが見えてきた一方で、懸念されているのがベニズワイガニの子ども・稚ガニの減少です。

三箇研究員
「特に甲幅40ミリ以下の小さな個体がこのように少なくなっておりまして」

これは、2023年からことしまでの3年間で県水産研究所が採集した稚ガニです。
ベニズワイガニは一度、住処を決めるとその海域周辺に定住。

脱皮を繰り返し1年に1センチほどずつ大きくなり、漁獲対象サイズになるまで9年以上かかるとされています。
県水産研究所の三箇さんは、稚ガニは成体のカニに比べて移動があまり得意でないことから、「地すべり」や土砂が塊となって流れ落ちる「乱泥流」の影響をより大きく受けた可能性があるとみています。

今後については…。
三箇研究員
「(カニが)プランクトンの状態で、入ってきて、そこで小さいカニとして育っていくということは今後、考えられると思うので、その辺の状況を注視していく必要があるのかなと考えております」

県水産研究所では今月上旬にも富山湾で調査を行っていて、解析した結果について漁業関係者に提供したいとしています。