教育や伝統工芸といった分野にいま、新たな技術が導入されているのをご存じでしょうか?それは、AI=人工知能。持続可能な社会にどう貢献しているのでしょうか? 

■人工知能が「集中力」を識別 生徒に合った問題を作成

中国・北京の家庭。4歳の女の子が起用にタブレットを操作し、始めたのは通信教育です。普通のオンライン授業ですが、子どもはすごい集中力で取り組みます。その秘密が・・・。

記者:
子どもが勉強に熱中できている理由、それはAI=人工知能なんです。

一体どういうことなのか、運営する企業を訪ねました。

WonderThinker 馮穎さん:
集中力も含めて全てAIや顔認証で表情や目つき、動きを識別します。

タブレットについているカメラを通して、AIが子どもたちの目線や姿勢、表情を測定。授業に活かされます。

WonderThinker 馮穎さん:
注意を向ける必要がある生徒を教師に伝えることができ、習熟度が低い分野があれば、その生徒に合った指導を行います。

また、子どもがつい解きたくなるテーマやレベルの問題を1人1人に作ることができ、得意分野を伸ばすこともできます。

■わずか10秒で検品 職人の目からAIに

こうした取り組みはほかにも・・・。

伝統工芸品・熊野筆を生産する企業「晃祐堂」。ここで作られる化粧筆の検品では、AIを使った機械が活躍。手作業で作られるため、ひとつひとつ微妙に異なる筆先の良し悪しを判断します。これまでは職人の目に頼っていましたが・・・。

晃祐堂 土屋武美社長:
筆先の形状は人によって見方が違うので、検品作業を統一するのは難しかった。

今回、AIによる画像診断を取り入れたことで、誰でもわずか10秒ほどで検品できるようになりました。

晃祐堂 土屋武美社長:
AIで検品作業が数値的に理解できれば、後世に技術を伝えることがより簡単になる。

■AIが野菜の成熟度を診断 生産をコントロール

さらに農業でも・・・。

「あさい農園」のビニールハウスの中を動く機械。カメラがついていて、トマトの実の色付きを撮影します。そして、AIが実の成熟度を診断。あと何日で実が熟すのか収穫の予測を行います。さらに、今後の気候や休日などから需要まで予測。2つをかけ合わせ、より需要がある時期に生産を調整する仕組みです。

豊橋技術科学大学 高山弘太郎教授:
色つきのスピードのコントロールに関しては気温のコントロール、光のコントロールで、前後3、4日はずらせる。

生産者はより高値で出荷できるほか、作り過ぎや肥料のあげすぎなど無駄を省くことができ、地球にも優しいんです。AIを活用した持続可能な社会に注目です。