天皇陛下は、大阪・関西万博のために来日中のドイツの大統領と懇談されました。

陛下はきょう午後4時、ドイツのシュタインマイヤー大統領をお住まいの御所の車寄せで出迎え、にこやかに握手を交わされました。

宮内庁によりますと、小広間での懇談で、大統領が今年(2025年)が戦後80年となることについて触れ、「5月に議会で未来のことを考えて過去と向き合うことの重要性について演説した」と明かしました。

そのうえで、陛下に「明日から広島を訪問するということだが、戦後80年でどのような取り組みをされているか」と質問しました。

これに対して陛下は、これまでに「硫黄島、沖縄を訪問し、明日から広島、さらに長崎を訪問する」と話されました。そのうえで、「こういう所を訪問すると遺族の方とも話をするけど、若い世代も含めた語り部と話すことにしている。こういう過去の記憶を次の世代につなげていくことは重要だと思う」と改めて自らの考えを述べられました。

大統領は同意し、「今、軍縮の動きが見られないのは残念だ」と応じたということです。