熊本県が計画する「熊本空港アクセス鉄道」について、空港駅を空港の敷地外に設置する考えであることが明らかになりました。

「空港アクセス鉄道」は、JR豊肥線の肥後大津駅と熊本空港を結ぶ全長6.8キロの鉄道で、肥後大津駅を出て、国道57号と白川を高架橋で越え、空港がある高遊原台地には、トンネルの設置が計画されています。その中で、18日の熊本県議会で議論となったのは、空港駅の位置についてでした。

県は駅を『空港の敷地の外』である空港南側の地上に設置する計画を明らかにしました。

委員からはこの位置を疑問視する声が上がったのです。

自民党 前川收委員「空港利用者のみなさんのためには、より空港のターミナルに近い方がいいに決まっている。何故、敷地外になったのか?」
空港アクセス鉄道整備推進課 宮原尚孝課長「どうしても、駅を空港の近くに寄せるとなると地下駅になると思いますけど、工法的にも費用がかかる」
公明党 前田憲秀委員「予算的にも絶対無理だったんですかね?駅ビル下」
空港アクセス鉄道整備推進課 宮原尚孝課長「概算の事業費で申し上げますと空港内に地下駅だと約150億円以上の差がでるかなと」

県は、駅を敷地外に設置する理由として、地下に駅を作ると事業費が150億円以上膨らむことを挙げました。さらに県は、敷地外に駅ができてアクセスが向上すれば、周辺の発展や開発のきっかけになると説明しています。

県は空港のターミナルビルから空港南側の県道までの距離を120メートルとしていて、駅はこれより南側に整備するとしています。

県は利用客の利便性を確保するため、ターミナルビルと駅を結ぶ連絡通路を渡り廊下のような空中回廊かあるいは地下通路を検討をしていると説明しています。

議会では「利用客は重い荷物を持って歩くことになる」として、「動く歩道など利便性を下げない工夫も検討して欲しい」と要望が出ました。