貧困で生理用品が買えない「生理の貧困」が今、日本でも問題化していますが、イギリス・スコットランドでは世界で初めて、法律で生理用品の無償提供が義務化されました。この画期的な法制化を進めたのは女子高校生。彼女に「今、解決すべき問題」を聞きました。 

■4人に1人が「生理の貧困」 世界初の法制化へ

イギリス・スコットランドの街中では、女性が無償で生理用品をもらうことができます。学校や大学に通う女子の4人に1人が、経済的な理由から生理用品の購入ができていないためです。最近日本でも注目され始めた、いわゆる「生理の貧困」という問題。スコットランド議会は、世界で初めて「生理用品の無料提供を学校などに義務付ける」ことを法制化しました。

■尽力したのは女子高校生 きっかけは自身の経験

「生理用品の無償化提供」の法制化について尽力したのが、高校3年生のエイリー・グラハムさんです。

エイリー・グラハムさん:
生理用品は無料で手に入るようにすべきです。手に入らない人は、トイレットペーパーや新聞紙を使うんですよ。

問題なのは、女性が生理に対し「恥の意識」を持たされることだと言います。
例えばエイリーさんが13歳の時・・・

エイリー・グラハムさん:
生理用品が必要な年齢になった時、父は恥ずかしいと言って買ってくれませんでした。“生理って恥ずかしいことなんだ”って思うようになりました。

エイリーさんはわざわざ別居していた母親と姉のところに行き、生理用品を受け取るほかありませんでした。

■「生理の貧困」解消のカギは「男性の意識が変わる」こと

「生理の貧困」で問題なのは「男性の意識」。教育コンサルタントのショーン・マクベイさんは、地元の小学校に男子も交えた生理についての授業を導入。子どものころから意識が変わることを期待しています。

ショーン・マクベイさん:
多くの女性は毎月、経験しなければいけないことなんです。

今、エイリーさんの学校の教室には、男子生徒の目につく棚に生理用品が置かれています。男性も理解を深めれば、「生理の貧困」は社会全体で解消できると考えています。

エイリー・グラハムさん:
日本でも生理の貧困は、大きな問題のはずです。男性も生理についてオープンに語れれば、絶対にプラスに働きます。