■埋めると3か月で土に 竹の繊維で「持続可能な」アパレルを
山口県にある繊維工場「エシカルバンブー」では、竹からTシャツの素材を作っています。なぜ、服の素材に「竹」を使うのでしょうか。竹は成長が早いため、放置すると森林を侵食してしまいます。一方で、竹の繊維でできた服は、埋めると3か月ほどで土に還ります。森を荒らしかねない竹を服の素材に使うことで、まさに「持続可能な」アパレルになるのです。エシカルバンブー 田澤恵津子社長:
作るものすべてが「土から生まれたものは土に還す」くらい安全なものでありたい。
アパレル産業では大量生産・大量消費が大きな問題となってきました。これまでの「作りっぱなし・売りっぱなし」を変えなければいけない。現在、大手でも古着からダウンジャケットを作るなど、素材の見直しが進んでいます。
■種から育てて収穫まで 「素材」を知り意識を変える
そんななか、「素材」を知ってもらうことで消費者の意識を変える取り組みを始めた企業も。ファッションブランド「ファクトリエ」が2019年から始めたのは、自分で育てたコットンからTシャツを作る取り組みです。山梨県の農園で材料のコットンを種から育て、収穫までします。アネモス 田中良治園主:
お店に行けば洋服がある。でも実際、それがどんな風に成り立っているのかを知ることによって、物に対しての価値観というか愛着もそうですけど、そういったものが作れるのかなと。
収穫したコットンは、工場で生地になります。
「自分で着る服の素材を自分で作る」この取り組みに参加した人は・・・
参加した人:
服を選ぶ基準が変わってきたのかなと。素材とかちゃんと見たり。
ファクトリエ コットンプロジェクト担当 山岡真由子さん:
長く大切に着ていく中で、愛着やストーリーが生まれる。となると、単なる服ではなくなる。
つくる責任、つかう責任は、まず「素材」から。私たちも意識を変えることができるのでしょうか。