富山県東部を襲った記録的豪雨からまもなく2年、浸水被害にあった立山町の白岩地区では14日、住民が参加した防災訓練が行われました。当時、課題として残ったダムの緊急放流時の住民への情報伝達はスピーカーの増設やサイレンの運用の仕方の変更などで改善を目指しています。
防災無線のアナウンス「避難指示を発令しました」

加賀谷悠羽キャスター
「避難を呼びかけるサイレンが鳴り始め、続々と避難所に住民が集まっています」

14日、富山県立山町の白岩地区で行われた防災訓練。線状降水帯が発生し、白岩川ダムで緊急放流を実施することを想定して行われ、住民約40人が参加しました。
2023年6月、県東部を襲った記録的豪雨。

立山町の白岩川ダム上流では、1時間に最大88ミリの局地的な豪雨となり、ダムの水位が急激に上昇。
県はダムに流れ込む水をそのまま下流に流す「緊急放流」を実施しました。

下流域では白岩川の堤防が決壊。床上2棟、床下11棟が浸水したほか、農地(約20万平方メートル)にも甚大な被害が出ました。

当初、緊急放流は「午後5時から」と予告されていましたが、ダムが想定よりも早く限界水位を超えたため、予定よりも40分繰り上げられました。このため逃げ遅れた人も。

住民「今から放流しますって、家に帰ってきて、そのときは何ともなかったんだけど」
加賀谷キャスター「無線の呼びかけは?」
住民「入ったかどうか知らないけど、動転しているからわからない」

住民への情報伝達が遅れたことが課題となっていました。
