皇后雅子さまはきょう(13日)、皇居で初繭掻きと呼ばれる蚕の繭を取り出す作業に臨まれました。

皇后さまは13日午後6時すぎ、皇居の紅葉山御養蚕所で明治時代から代々の皇后に受け継がれている養蚕の作業のうち、蔟と呼ばれる蚕が繭を作る場所から繭を取り出す「初繭掻き」に臨まれました。

今年は例年通り日本古来の品種の「小石丸」と「白繭」、「黄繭」、野生種の「天蚕」の4種類の蚕を飼育しており、皇后さまはそのうち「小石丸」の繭を手際良く蔟から外し、器にのせられました。

立ち会った養蚕の主任によりますと、今年の気候は雨が降ると気温が低く、20度前後になることが多かったそうで、皇后さまは「今年は天候が不順で大変でしたか」と主任に尋ねつつ、「立派な繭が出来てよかったですね」と喜ばれている様子だったということです。

今年は養蚕の時期に大阪・関西万博や硫黄島、沖縄などの地方訪問が重なり、天皇陛下や愛子さまが一緒に作業される機会はなかったということです。