激しいせきが続く「百日せき」が長崎県内でも流行し、この1週間の感染報告数は2018年以降2番目の多さとなりました。特に目立つのが10代以下の感染です。その理由は何なのか専門家に話を聞きました。

かぜのような症状から次第にせきの回数が増える百日せき。回復までには2~3か月かかることもあり、乳児は肺炎などを併発して重症化する恐れもあります。

長崎県内の百日せきの感染報告数は、6月8日までの1週間で37件となっていて、1週間の報告数としては2018年以降2番目の多さとなりました。年代別に見ると10代の感染者が最も多く次いで10歳未満となっていて、合わせて全体の約7割を占めています。

長崎県内では今年に入って過去最多のペースで感染が拡大していますが、年初から6月8日までの284件の報告で見ても10代以下がおよそ8割を占めています。

なぜ子どもの感染が広がっているのでしょうか。

長崎大学・森内浩幸教授「百日せき元々は、小学生がたくさんかかっていました。あとは乳児期ですね、赤ちゃんがかかっていたんですけども、コロナのパンデミックの間に、みんな感染対策をしっかりしていたので、小学校の時の百日せきっていうのがしばらくの間起こらなくなったんですね。ですので、その時にかからずにいた人たちが小学生から中学・高校とか大学にいくところまで、つまり10代全般にわたって今どんどんかかっていって流行の中心がきたということになります」

長崎大学の森内教授は、特に赤ちゃんの感染に注意して欲しいといいます。

「インフルエンザの10倍くらい感染力がありますので、相当注意をしないといけないということです。特に大事なのは重症化して命にも関わることがある、赤ちゃんを守るということですので、赤ちゃんに咳とかしている人は近づかないことが一番大事だと思います」

最後にどう予防すればいいか聞きました。

「マスク・手洗い。マスクがない時には咳が出る時にハンカチなどを使って手は絶対使わないということで、飛沫による感染を防ぐことはぜひ頑張っていただきたい」