■「海外の人が日本円をいつまでハード・カレンシーだと思ってくれるのか」
宮沢議員は、1年前に当番組に出演し、「円安が進行し物価が上がり日本経済は相当なダメージを受ける」と予測したが、その時「それでも日本の国債がデフォルト(債務不履行)になることはない」と語った。その考えは今も変わらないのだろうか。

自民党 税制調査会長 宮沢洋一 参議院議員
「日本の国債のデフォルトは間違いなくありません。少なくとも日本の円が国際市場でハード・カレンシーとして取引されている限りはあり得ないし、もっと言えば日銀が(国債を)たくさん持ってる、黒い目の投資家(日本人)がたくさん持ってる、こういう状況ですから円で、まさに自国通貨で発行した債券がデフォルトするということはなかなか難しいことです」
ハード・カレンシーとは国際為替市場で主に売り買いされる交換可能な通貨でUSドル・ユーロ・ポンドが3大ハード・カレンシーだ。円もこれまでかなり信頼されるカレンシー(通貨)だった。結局“日本の借金は日本と日本人に借りてるんだから大丈夫だ”という従来通りの理屈だ。
対して堤氏は言う。
国際情報誌『フォーサイト』元編集長 堤伸輔氏
「私はもうちょっと悲観的で、日本の信任、というより日本銀行に対する信任が失われている。金利は低いところで固定したまま動かせない。本来は市場に任せるべき長期金利までコントロールしようとしている。で円安が進んできて、海外の人が日本円をいつまで宮沢さんの言うハード・カレンシーだと思ってくれるのか。いつか円がハード・カレンシーじゃなくなる。私はその坂を転がり始めたと思っている。来年3月黒田総裁の任期が切れるまで歯止めがかからない。それまでにどのくらい転がり落ちているのか、そこが心配…」
(BS-TBS 『報道1930』 11月2日放送より)














