薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では、9日夜はじめ頃にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

気象台によりますと、九州南部にある梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では大気の状態が非常に不安定となる見込みです。

このため、あす10日昼過ぎにかけて、局地的に雷を伴った大雨となるおそれがあります。

国や県の雨量計では、きょう9日、これまでに、指宿市大山で1時間に62ミリの非常に激しい雨を観測したほか、肝付町内之浦で47ミリ、南九州市の頴娃町で44ミリの激しい雨が降りました。

現在、指宿市と錦江町に土砂災害警戒情報が、指宿市と南九州市に大雨洪水警報、鹿児島市や大隅半島の広い範囲に大雨警報が発表されています。

また、指宿市と鹿児島市は、市内全域に高齢者等避難を発表し、早めの避難を呼びかけています。

10日にかけて予想される1時間雨量は多い所で、薩摩、大隅地方で50ミリ、種子島・屋久島地方で40ミリ、10日正午までに予想される24時間雨量は多い所で、薩摩、大隅地方で180ミリ、種子島・屋久島地方で100ミリ。

さらに、あさって11日正午までに薩摩、大隅地方で100ミリ、種子島・屋久島地方で60ミリ、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。

気象台は、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するとともに落雷、竜巻などの激しい突風などに注意を呼び掛けています。

この雨の影響で、JR指宿枕崎線の喜入と枕崎の間が、上下線で運転を見合わせています。特急の「指宿のたまて箱」は、4本が運休しました。

一方、空の便では、鹿児島と奄美大島を結ぶスカイマークの1往復2便が天候不良のため欠航しました。