アメリカ産米の販売に全国へ広がりつつある備蓄米によってコメの価格はいつ下がるのか?
農家もコメ価格の高止まりによる消費者のコメ離れを心配しています。
そして、コメの「適正価格」はいくらなのか…農家に聞いてみると。
農事組合法人おきんしま 橋本健一 営農部長
「もっと備蓄米放出して、安くして。ちょっと消費者の5キロ4000円というのは高すぎるので」
島根県出雲市の農事組合では、「きぬむすめ」や「コシヒカリ」などの主食用米の作付けを今年は2割増やしました。
今注目しているのは備蓄米ではなく、JAがコメを出荷する農家に支払う前払い金「概算金」です。
農事組合法人おきんしま 橋本健一 営農部長
「60キロ・1俵で1万円ちょっと、1万2000円という時代もあったので」
JAしまねは先月、31年ぶりに「概算金」を2万円代に引き上げる方針(1等米・60キロあたりコシヒカリ・きぬむすめ 2万1000円(4200円増)を固めました。
JAしまね 米穀園芸部 西尾一俊 部長
「5月の段階で早めに最低補償額を決めることで、生産者の皆さまには安心して、意欲を持って生産に取り組んでいただく」
去年は全国的な猛暑の影響などでコメが不足し価格が高騰。生産者から消費者への直接販売などが増えた結果、JAしまねが集荷できたコメは目標の8割にとどまりました。
これを受け、JAしまねは「概算金」を引き上げて生産意欲を向上させることで、集荷量を確保する方針です。
JAが目指すのは農家、消費者ともに納得できる「適正価格」と「安定供給」の実現です。