◇《原爆投下から80年となり、被爆者団体の解散も―》

札幌・白石区にある『北海道ノーモアヒバクシャ会館』―。館内に展示されているのは、凄まじい爆風や熱線、そして放射能を浴び、犠牲となった人たちの遺品です。
北海道内に暮らす被爆者や遺族から提供を受け、原爆の惨状を伝え続けています。ところが今年、大きな節目を迎えました。
北海道ノーモアヒバクシャ会館の運営や被爆体験の“語り部”活動など、核廃絶に取り組んできた『北海道被爆者協会』が、今年3月に解散したのです。
北海道被爆者協会 廣田凱則(よしのり)会長(87・長崎で被爆)
「最後の被爆者協会の理事会でございます…長い間ご苦労様でございました」

被爆者の数が減り、高齢化も進み、活動の継続が困難となったのです。5月25日、最後の集まりが行われました。
新たに『北海道被爆者連絡センター』が立ち上げられ、会館の運営などの活動は当面、続けられますが、今後の不安は拭えません。
北海道被爆者連絡センター 北明邦雄代表理事
「運営を担う被爆2世も、みんな60歳を超えている…つい最近まで入院した人いう状況。被爆2世も決して若くはない」