南城市の小学校でひな人形の飾り付けが行われました。季節外れのひな飾りにはある特別な思いが込められています。


南城市玉城の百名小学校では、5年前から毎年慰霊の日に向けてひな人形の飾り付けをしています。

慎重に並べられている年季の入った七段飾りのひな人形は、沖縄戦で生き残り戦後、人形職人となった元兵士の男性が制作したものです。

愛知県出身の日比野勝広さんは、沖縄戦当時、南城市糸数の「アブチラガマ」で瀕死の状態だったところを地元住民に助けられました。


45年前に感謝の証として地元の子どもたちに贈られたひな人形は、現在百名小学校に受け継がれ「6月のひな人形」として平和を伝える存在となっています。

▼児童「なんで6月なんだろうって最初はすごく不思議で、実際に体験した人のこととか色々知るきっかけにもなったし、すごいなって感動しました」

▼百名小学校・石嶺真樹教頭「このひな人形を通じて、いろんな人たちとのつながり、百名小学校がある地域の歴史を感じ取ってほしいと考えています」

ひな人形は、慰霊の日の6月23日まで飾られます。