安来市は市内の温浴施設で国の基準値を超えるレジオネラ菌が検出されたとして、当面の間、入浴事業を中止すると3日発表しました。

国の基準値(100ミリリットルあたり10コロニー未満)を超える「100ミリリットルあたり10コロニー」のレジオネラ菌が検出されたのは安来市の「湯田山荘」です。

5月26日に、施設内各浴槽の水を採取し検査をおこなったところ、女性用内風呂で10コロニーが検出されたということです。

6月2日、検査機関による検査結果の報告によりレジオネラ菌の検出が判明、湯田山荘の指定管理業者である「えーひだドリーム」は2日、松江保健所と安来市に届出をし、その日のうちに保健所が立ち入り調査を行いました。

安来市は2日の午後から入浴事業をすべて中止しました。

現時点で、感染や感染が疑われる症状がある利用者は確認されていません。

安来市は、5月26日から6月2日の間の宿泊者に対して、湯田山荘職員が健康状態を確認、体調に異常を感じた場合は速やかに医療機関で受診するよう勧めるとともに、2日以前に湯田山荘を利用し、体調不良や体調に不安のある人は湯田山荘に相談するよう呼び掛けています。

今後、安来市は、貯湯タンクや浴槽などの清掃、消毒を行った上で再検査を実施、レジオネラ菌が検出されないことを確認した後、入浴事業を再開する方針です。

なお、湯田山荘のレストランおよび売店については通常営業するということです。

また5月8日には、安来市の隣、鳥取県米子市にある「淀江ゆめ温泉」で、国の基準値の620倍にあたるレジオネラ菌が検出されています。

レジオネラ菌は、土の中や河川など、自然界に広く生息する土壌菌で、アメーバなどに寄生し、20℃から45℃で増殖して、重症の肺炎などを引き起こすことで知られていて、命に関わることもあります。