長野日大高校 添谷芳久校長:「2022年の4月10日、長嶋茂雄さんが本校にいらしたときに書いてただいた直筆ユニホーム」

3年前、長嶋さんが訪れた長野市の長野日大高校。

プライベートで善光寺の御開帳に合わせて来県した際、野球部が練習するグラウンドにお忍びで足を運んだといいます。

松橋将之監督は長嶋さんが来た瞬間、空気がガラッと変わったと振り返ります。

長野日大野球部 松橋将之監督:「ずっとノックしている姿を遠くから5分くらい見てくれていた。野球を見ているときの目がすごく鋭くて。『ミスタープロ野球』の野球の勝負にかけている目をされていたなという印象。まさか長野日大のグラウンドに来ていただけるなんて夢のようだった」


当初は、練習の見学と記念撮影だけの予定でしたが、急きょ、長嶋さん自らが部員を集め、メッセージを送ったそうです。

長野日大野球部 松橋将之監督:「僕が高校野球をやっていた時より全然皆さんの方が身体はいいと、前振りがあった。『身体は良いけど、僕はね、負けん気だけは誰にも負けなかった』ということを言っていただいた」

気持ちで負けないというメッセージを受け取った野球部員たちは、当時の1年生が3年生になった去年、夏の県大会で優勝、甲子園の切符をつかみました。

優勝後には、部員たちから長嶋さんに御礼の動画を送りました。

(御礼の動画)「長嶋さんが来てくれて僕たちは野球を楽しむことを決めた。おかげで長野県を獲ることができた。甲子園も見ていてください」

すると、さらなるサプライズが。

長野日大野球部 松橋将之監督:「一言だったが、『勝つ!勝つ!勝つ!』と。甲子園が決まったことを非常に喜んでくださって、病院のベッドからビデオメッセージを撮って送っていただいた。間違いなく甲子園に行けたのは、長嶋監督の影響で選手が変わってくれたことがあるので、感謝したい」

長嶋さんが遺した思いは、これからもチームの中で受け継がれます。