「受刑者なのに楽しんでいいのか?」罪と向き合う受刑者の声

TBS報道局 社会部 重松さん:
拘禁刑の導入には批判的な声も多く聞かれます。

拘禁刑に先立って始まった、社会復帰のプログラムなどを受けている受刑者にも話を聞くと…

入所6回目の受刑者(50代)
「楽しんで農業に取り組んでいるのは事実。被害者のことを考えると、自分は受刑者なのに 楽しんでいいのか?と思うこともある」

複数回入所の受刑者(30代)
「自分で考えることを学んで、初めて他人の気持ちを想像するようになった」

押し付けられることをするだけではなくなったことで、ようやく罪と向き合えた受刑者もいるようです。

一方で、素直に受け入れるのが難しいという気持ちはもちろん理解できます。

日本は死刑制度が残っている数少ない国でもありますし、犯した罪に対する“懲らしめ”を求める声は根強いです。

自分たちが被害者にならないためと、当事者として意識を変えていかなければならない問題で、議論していく必要があるのかなと思いました。

井上キャスター:
立場によって全く捉え方が変わるニュースだと思うので、感情論だけではなく、海外の事例で再犯率がどう変化したのか、日本は今までどうだったのかなど、客観的なデータを知りたいですね。

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<プロフィール>
重松大輝
TBS報道局社会部 法務・検察担当
事件・事故の「その先」を取材

田中ウルヴェ 京さん
スポーツ心理学者(博士) 五輪メダリスト慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰