また新たに、この毒素の影響は日本人・若年層に多く見られるということもわかりました。
コリバクチン毒素による変異において、
▼日本人は他地域の平均と比べて2.6倍以上
▼若年患者(50歳未満)は70歳以上の高齢患者の3.3倍(国内)

という結果が出たといいます。

なぜ日本人が毒素の影響を受けやすいのかについて
国立がん研究センター研究所 がんゲノミクス研究分野長 柴田龍弘氏は、「食生活や生活習慣が考えられる」とし「原因を突き止めることで、予防薬や治療薬の開発につなげたい」と話しています。

消化器病専門医はー

内視鏡専門医・消化器病専門医の、梅舟仰胤院長に話を聞きました。

恵俊彰:
コリバクチン毒素というのががんの原因の一つなんですか?

ファミリークリニックひきふね 梅舟仰胤院長:
大腸がんの原因は、例えば喫煙だったり飲酒だったり、食生活の欧米化だったり、非常に複合的な要因があるんですけど、原因の一つとして、特に若い日本人の大腸がんにおいてコリバクチン毒素の影響が多くあるんじゃないかということが今回の研究の結果になりますね。

恵俊彰:
衝撃なのは(毒素による変異が)50歳未満が70歳以上の3倍ということですが、これはなぜなんですかね?

梅舟仰胤院長:
まだわかっていないことが多いんですが、もしここが突き詰められれば、一定数いらっしゃる若くして大腸がんになる方々の予防や治療に大きく結びつく可能性があります。

コメンテーター 山之内すず:
こうやって原因が少しずつわかってできる予防が増えていくことで、助かる人が多くなるのかなと思う。若いからと気を抜きがちなところはあるんですけど、生活習慣をきちんと見つめ直さないといけないと思います。