相手ごとに対応変える「勧誘マニュアル」を作成してグループ内で共有
師匠から「大金持ちになれる」と言われたこともあり、アムウェイの販売会員となったAさん。自身が勧誘された時と同じく、マッチングアプリを使ってファステイングに女性を誘うようB氏から指示されたという。
【B氏からのメッセージ】
「ファステイングするまでは、できるだけマメに連絡しといて。連絡途切れたら、やるのかやらないのかわからなくなるから。SNSだから特に」
「マメすぎたら恋愛になるから、バランス良くね。これが一番難しいわけよ。ひとまず、ファスティングやるまでは、連絡するということを覚えてくれたらいいです」
特定商取引法では、勧誘目的であることを事前に告げずにネットワークビジネスの勧誘を行うことは禁止されているが…。
(Aさん)
「あんまりよくないんじゃないかなというのは、(アプリをやっている人たちは)やっぱり恋愛目的なので、その人たちをだましているのではと思っていたんですけれども、違法性があるとそこまでは認識していなくて。(Qアムウェイから勧誘でこういう行為はしてはいけないとは?)特になかったですね」
マッチングアプリでのやり取りの文言はB氏自ら考えたという。B氏からの指示内容をみると女性ごとに対応を変えていたのがわかる。
【B氏からのメッセージ】
「かなこ。ジムに3か月通った分くらい引き締まると聞いてやりましたが本当に変わるのでびっくりしました」
「ちよ。ぱす」
「H。ぱす」
「ゆり26。ぱす」
「ぱす」は勧誘が成功する可能性が低く、「やり取りを止めろ」という意味だ。
さらにB氏の指示でマッチングアプリでの勧誘マニュアルを作ったという。そのマニュアルに書かれていた“黒丸の文言”は、ファスティングに興味をもってもらうためのきっかけの言葉だ。
【勧誘マニュアルに書かれた黒丸の文言】
「ジムに通うとかそういうものではないから楽なんですよね。一度だけレクチャーしてもらって、あとは好きな時にやるだけです」
興味を示した相手には続けてメッセージを送り、その後、マニュアルに書かれた“青丸の文言”を送る。
【勧誘マニュアルに書かれた青丸の文言】
「ぼくはレクチャーやサポートはただでしてくれるインストラクターさんだったのですごく始めやすかったですよ」
青丸は押しの一言。無料でファステイングの指導を受けられると伝えて、アムウェイの商品購入に繋げるという。このマニュアルはAさんとB氏を含めたグループ9人で共有していたという。