前大臣の時に入札で放出された備蓄米=古米の動きです。広島県内の小売り店で販売が始まりました。こちらは割高な分、味のよさを強調しますが、消費者の心をつかむことはできるでしょうか。

広島市中区にある地場のコメ卸「食協」の直営店。30日から販売が始まったのは「しあわせごはん」。「食協」が精米した備蓄米のブレンド米です。

備蓄米は、前大臣の時に第3回入札で放出されたもので、価格は5キロ税込み3780円です。小泉大臣の「2000円の備蓄米」に対抗する形での販売開始です。

岡廣誠 所長)
「価格だけじゃなくて、食味と価格もバランスのとれた備蓄米を販売していきたい。まさしく“おいしい”備蓄米ぜひ一度食べてほしい」

さっそく近所の人が買いに来ましたが…。

高齢男性
「3500円は高い。2000円で入るって言っているから、待った方がいい」

来店した女性たちがは「2000円台の備蓄米はございませんか?」と関心はすっかり2000円の備蓄米にあるようです。

店側もPRに懸命です。

女性店員
「うちは味の方で勝負。2000円よりは1000円高いが、ぜひ1回試してもらえればと思ってます」

「しあわせごはん」の袋の表記は複数原料米となっていますが、中身は一昨年獲れた福井県産ハナエチゼンの古米80%と、広島県産米20%のブレンド米です。

食協は、商品作りのために社内試食会を開いてブレンド比率などを決めました。食協の武信和也社長は「ブレンドの相方となる広島県産米の選定に苦心した。満足度100%に近い出来になった」とコメントしています。

なかには「2000の備蓄米はなかなか手に入りそうにないから」と買い求める人もいました。このコメは県内48の小売り店できょうから順次、販売される予定です。