人件費は削る時代から“投資”の時代へ
飲食店を含めた各産業でどのくらいの年収をもらっているのか、まとめました。

【2024年 産業別平均年収】(厚労省「毎月勤労統計調査」より)
飲食サービス業等:約426万円
電気・ガス業:約755万円
情報通信業:約667万円
金融業・保険業:約694万円
全産業:約565万円
出水キャスター:
飲食サービス業等の平均年収は約426万円で、全業界の平均年収(約565万円)を下回っているんですよね。
もちろん平均年収と店長の年収ではまた違いがありますが、こうした中で「(最大で)年収1000万円」といったら、やはり多くの方が興味を持つと思いますよね。

井上貴博キャスター:
そうですよね。優秀な人材の囲い込み競争だと思うので、こうした成果報酬はとてもいいと思いますけど、産業別に見ると、介護職などもどんどん引き上げていただきたいなと思いますね。
出水キャスター:
そんな中、いろんな業界で人件費は見直されていて、「人件費はコストから投資へ」と切り替わっているんです。
昔は人件費というのはコスト削減の方向に向かっていた時代もありましたが、今は「人材は投資対象」、つまり人材に投資することによって企業の成長を促せるというような側面が色濃くなっているんです。

今回のすかいらーくHDの「年収1000万円超」についても、将来的な働き手不足への懸念から今までのコスト削減の動きをやめ、人に投資することで長期で働いてもらい収益に繋げることが狙いなんだそうです。
また自らの年収を上げることによって、店長自身も経営者としての目線やモチベーションが上がりますよね。そういったところで収益アップに繋がるということなんです。
そして三ツ井さんは、「店長で年収1000万円を目指せるというのはわかりやすいメッセージ、人材獲得が難しい飲食業界において、賃上げというのは必須なんだ」というふうに話していました。

いとう まい子さん:
賃上げはこれから特に必須ですよね。もう溜め込む時代は終わって、これからはいかに人に来てもらうか、というのは企業側も考えていかなければいけない。すごくいいモデルケースになるんじゃないかなと思います。
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<プロフィール>
いとう まい子さん
俳優・経営者
1983年アイドル歌手としてデビュー
45歳で早稲田大学に入学
今年度から大学教授に就任