福島県飯舘村で初めてとなるドラッグストアが29日、オープンしました。村民の買い物環境や健康を支え、復興の後押しとなることが期待されています。

午前9時の開店と同時に、店にできた長蛇の列。多くの人が、この日を待ちわびていました。飯舘村に29日にオープンしたのは、県北地方などに店舗を展開するドラッグストア「ハシドラッグ」です。

原発事故で、一時全村避難となった飯舘村では、1時間ほどかけて隣の町まで買い物に行くなど、帰還した村民の買い物環境の整備が課題となっていました。

村民「飯舘には売っているものがないから、川俣か福島、ちょっと足をのばして原ノ町まで行かないと買い物できなかった。近場で品物が手に入れられるのは良いことだと思う」

村民「今まで川俣とか福島とか(行っていたが)、半分の時間もかからないからうれしい、ありがとうございましたって言いたいね。飯舘村にこういう大きいスーパーができるなんて長生きしてよかったなって」

店では、医薬品のほか、新鮮な肉や野菜などの食料品も取り揃えています。また、店内調理にこだわった弁当や惣菜も充実していて、人気ののり弁当は、瞬く間に売り切れました。このほか、ドラッグストアならではのサービスも…。

鈴木夕里菜アナウンサー「さらにこちらのお店にはコミュニティスペースが設けられていて、きょうは健康相談会が行われています」

コミュニティースペースでは、健康相談なども受け付けています。村民の期待を集めるハシドラッグ飯舘店。村内から通うスタッフは…。

ハシドラッグ飯舘店・渡邊栞さん「すごくうれしいです。(村内には)あまり働き場所がないので。こうして近くで買い物できる場所ができて本当に良かったと思う。ここが(村の)復興の第一歩の手助けになるといいなと思う」