試合は花園近鉄ライナーズのペースだったが…

実際に試合は、終始ライナーズのペース。
ときおり突風が吹き荒れる難しいコンディションの中、前半からスクラムをコントロールして優位に立つと、前半のうちに2つのトライを奪って15対7とリード。後半も三重ホンダヒートが、推進力のある選手を中心に懸命な反撃を試みる中、後半25分にWTB木村朋也選手のトライで突き放すと、32分には強風の中SOクエイド・クーパー選手が見事なコントロールで確実にPGを決めてリードを保ったまま勝利まであと一歩までこぎつけた。
しかし、最後の最後、マイボールのスクラムからボールを出してけりだせば試合終了という場面で、スクラムがくずれてまさかのペナルティー。そのまま、自陣の深くまで押し込まれて逆転のトライを許した。
それでも、ゲニア選手をはじめ選手たちは前を向き顔をあげる。
「アタックは、十分に通用する。自分たちのミスやペナルティーからエリア深くまで攻め込まれた場合は、(相手に)得点を許してしまったが、相手の攻撃に脅威を感じることはほとんどなかった」
終盤、中央付近で懸命なアタックを繰り出す三重ホンダヒートの波状攻撃をしっかりと抑えたディフェンスに、手ごたえを感じていたからだ。さらには、今のチーム全体の雰囲気が確かな自信を選手たちに与えている。
「最初は、うまくいかない部分も大きかったが、試合を重ねるごとにチームとしての連携が深まって絆が強くなってきた。チームは、ここにきて本当にポジティブな、いいムードの中で練習ができている」