仙台医療圏にある総合病院の誘致を目指している宮城県の富谷市が病院の公募案を明らかにしました。
公募は6月5日からで、開院時の病床数を100床以上とすることや救急患者の24時間態勢での受け入れなどを条件としています。
若生裕俊 富谷市長
「救急搬送に時間を要するのは変わりませんし、市民の皆さんも期待していたので、諦めることなく、次の手は公募による病院誘致ということで迅速に対応した」

若生裕俊富谷市長は28日の会見で市内に誘致する総合病院の公募案を明らかにしました。

それによりますと、対象となるのは仙台医療圏にある病院で、開院時の病床数を100床以上とすることや、救急患者を24時間態勢で受け入れることなどを条件としています。
公募は6月5日からで、8月にも候補となる病院を決定するということです。
病院用地は明石台(あかいしだい)地区のおよそ6万3000㎡で、契約から30年間は無償で貸し付けます。

若生裕俊 富谷市長
「住民アンケートでも公共交通機関の次に、必要な施設として『総合病院』が必ず上位に入っている。市民が長年切望しているもの、なるべく早く開設することを願っている」

宮城県が、東北労災病院の富谷市内への移転を断念したことから富谷市が病院の公募に踏み切りました。

富谷市民の男性
「地元の私たちにしてみれば、高齢なので近くに総合病院があるのは助かる」
富谷市で歯科医として働く男性
「医療関係者としては総合病院に来てほしい。紹介先が欲しい」
富谷市民の女性
「早く病院に着いた方が助かる確率が上がると思うので、近くにあった方がよい」
富谷市の病院公募をめぐっては、仙台市長が「4病院問題の繰り返しになる」などと警戒感を示しています。
これに対し若生富谷市長は仙台医療圏全体のためとして改めて理解を求めました。