女川原子力発電所2号機に貯蔵している使用済み核燃料を空気で冷却する施設=「乾式貯蔵施設」の新設について、原子力規制委員会が基本計画を許可しました。

「乾式貯蔵施設」は使用済み核燃料を金属製の容器に収納したうえ空気を循環させて冷却し貯蔵する施設です。
女川原発2号機の使用済み核燃料はプールで冷却・貯蔵されていますが2025年2月時点で、全体の約8割が使用され、今後4年程度で容量の上限に達することから、東北電力は2024年2月原子力規制委員会に乾式貯蔵施設の新設を申請していました。
その後、審査などを経て、原子力規制委員会が基本設計を許可しました。
設置される乾式貯蔵施設は2棟で、あわせて最大1,380体の使用済み核燃料の貯蔵が可能です。

東北電力は2026年に1棟目2030年に2棟目の着工を目指し、今後、詳細な設計計画を申請する予定です。
完成後は2号機のプールで貯蔵されている使用済み核燃料の一部を乾式貯蔵施設に移すことにしています。

【村井嘉浩 宮城県知事 コメント全文】
本日、原子力規制委員会にて女川原子力発電所2号機の使用済燃料乾式貯蔵施設について原子炉設置変更許可の決定がなされたことは、承知しております。
使用済燃料乾式貯蔵施設は、使用済燃料を女川原子力発電所から搬出するまでの間、発電所の敷地内で一時的に貯蔵するための施設であり、当該施設の設置については、安全協定に基づき事前協議を受けているところです。
県としては、今回の設置変更許可を受け、女川町及び石巻市とともに、住民の安全を最優先する立場から、原子力規制委員会における審査の内容を確認の上、対応して参ります。
東北電力におかれては、引き続き、乾式貯蔵の意義や安全性等について、立地自治体や住民への説明にしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。