安全にかかわるトラブルが続く、JR北海道。
・三國谷浩司記者
「午前10時です。国交省と北海道運輸局の係官が、JR北海道本社に監査に入りました。」

国土交通省は、JR北海道に対し、27日から約2年間にわたり、継続的に保安監査を行う「強化型保安監査体制」に入りました。
この制度が適用されるのは全国で初めてです。
・JR北海道の現役社員
「だから、甘いんですよ、安全に対して甘くなってきてます!前よりは」
異例の監査の背景をもうひとホリします。
◆見張りを置かず線路に立ち入り…そしてウソの報告
ことの発端は、2024年11月でした。
JR函館線の砂川駅で、保線作業員が、見張りを置かずに線路に立ち入り、貨物列車が緊急停止しました。
しかし担当者は、その事実を隠そうと会社にウソの報告をしていました。

・JR北海道 綿貫泰之社長
「多大な不安や不信感を与えてしまい深くお詫び申し上げます」
◆貨物列車脱線事故現場では安全確認をしないまま、対向列車を通過させる
同じく11月、北海道・森町の貨物列車脱線事故では安全確認をしないまま、対向列車を通過させていました。
こうしたトラブルをうけ、国交省は3月、JR北海道に「改善指示」を出しました。
・北海道運輸局 井上健二局長
「輸送の安全確保の仕組みを根底から覆す行為であり、到底容認できるものではなく極めて遺憾である」
JR北海道は道内34か所の保線管理室に聞き取りを行い、4月、再発防止に向けた「改善報告」を国に提出しました。
・JR北海道 山北一郎安全推進部長
「これまで安全の取り組みをいろいろ見直してきたが。必要な措置を講じていく」
しかし、トラブルは後を絶ちません。