新潟県長岡市で、中山間地の高齢者にスマートフォンなどの使い方を教えているベンチャー企業があります。社長は現役大学生。目指すのは情報格差の解消です。

SDGs『住み続けられるまちづくり』について考える


長岡市川口地域の山間に位置する木沢集落の古民家で、中林京子さん(67歳)がスマートスピーカーに初めて挑戦しました。


【中林京子さん】
「“みどりさん”につないで」
【スマートスピーカー】
「みどりさんに“発信”します」


フィリピンにいる知り合いの女性とテレビ電話を繋ぎ会話を楽しみました。


【中林京子さん】
「あ、こんにちは。今フィリピン行っているんですか?」

【みどりさん】
「はい。ご無沙汰しています。「私が住んでいるのはマニラの郊外になるのでそんなに高いビルはないですが、遠くに丸の内のようなマカティという都市があって、天気がいいとビルが見えて…」

【中林京子さん】
「最高の景色です。いいですね!」


中林さんが初めて使ったスマートスピーカー。その初体験の手助けをしたのが、高齢者へのデジタル支援などを行う長岡発のベンチャー企業『雷神』です。


【雷神 原洋介社長】「一緒にいるみたいな感じで使ってもらって、お友達だけじゃなくて家族とかそういう人たちともつなぐことで、簡単に連絡がとれる…」
【中林京子さん】「ああ、そういう感覚ですね」


社長を務めるのは原洋介さん(52歳)と、細木真歩さん(21歳)です。
細木さんは長岡高専の卒業生で、現在は長岡技術科学大学に通っています。


『雷神』は、細木さんら長岡高専の学生と原さんが2020年に設立した会社です。会社設立のきっかけは新型コロナウイルスでした。


【雷神 細木真歩社長】「1人暮らしの高齢者の方が、地域や人とのかかわりがなくなって安全面や生活面で心配があるという問題が、長岡市にはある」