新米の“争奪戦”で価格は3極化か

今後、コメの価格はどうなっていくのか。26日に発表されたスーパーでのコメの平均価格は5キロ4285円と2週連続で値上がりし、またしても過去最高値を更新。備蓄米を含む「ブレンド米」でも、その価格は5キロ3924円となっていました。
備蓄米が放出されても、コメ全体の価格は下がらないと見ているのは、群馬県沼田市でコメ作りをおこなう金井農園。いまは田植えシーズン真っ盛りです。
金井農園は、農協を通さずにレストランや旅館などに直接コメを卸してきましたが、秋に収穫する新米は早くも“争奪戦”になっています。

金井農園 金井繁行 代表
「田植えをする前から、今年は『お米なんとか分けてください』という電話とかメールがいっぱい来る。今年の収穫量の95%の出荷先は予約で埋まっている」

ブランド米のコシヒカリ「小松姫」は2025年、燃料費高騰の影響などで400円値上げし、5キロ5200円で販売する予定です。それでも、買い手が次々現れるといいます。
金井農園 金井繁行 代表
「びっくりするような話だが、外国人がお金を持って『お米ある?お金あるよ』『いっぱいお米欲しいんだけど分けてもらえる?』とニコニコしながらお見えになる。ありがたい話だが、それについてはみんな断っている」
すでに高値での取引が始まっている新米。専門家も、価格帯が違うコメが店頭に並ぶことになると指摘します。

農業ジャーナリスト 松平尚也氏
「3極化といいましょうか。これまで、放出されてきた備蓄米は5kg3000円台後半。今回、放出される備蓄米は5kg2000円台。新米については依然として価格は変わらず4000円前後で推移するかなと思います。いくつかの価格差で店頭に並ぶ見通し」














