「年金制度改革関連法案」をめぐる自民・公明の与党と立憲民主党との修正協議がヤマ場を迎えています。3党は早期の合意を目指す考えで、今週中の衆議院通過の公算が大きくなっています。

先週から始まった年金改革関連法案をめぐる自民・公明・立憲民主3党の実務者による修正協議。

立憲民主党 山井和則 厚労部門長
「あんぱんの“あんこ”と言われた、3割の基礎年金の目減りを止められるかどうかは、日本の年金史上最大の勝負どころです」

政府の提出法案では、若者らの年金受給額の目減りを防ぐための「基礎年金」の底上げ措置が削除されています。

立憲はこの措置をもう一度戻すよう主張していますが、この後行われる修正協議でどうなるのでしょうか。

今の法案では、若者らの年金受給額の目減りを防ぐための「基礎年金」の底上げ措置が削除されています。

野党はこれを“あんこのないあんパン”と批判。立憲側は、会社員などが加入する「厚生年金」の積立金の一部と税金を充て「基礎年金」を底上げした上で、その際、一時的に厚生年金の給付水準が下がる高齢者や高所得者らへの影響にも配慮するという新たな“あんこ”を提示し、詰めの協議が続いています。

自民側は…

自民党ベテラン厚労族議員
「立憲案はのめる。向こうに花を持たせる形だが、選挙でうちも批判されないし、互いにとって良い結果だ」

小野寺政調会長も先ほど、修正を大筋で受け入れる方針を明らかにしました。

自民党 小野寺五典 政調会長
「党の役員の中で議論をし、最終的には党の中で、この方向であれば了承できるのではないかという一定の合意をいただきました」

立憲民主党の野田代表も今週半ばに合意し、週内には衆議院を通過させたいとの考えを示しました。

法案は政府が削った“あんこ”を立憲が詰め直すという異例の展開をたどり、今の国会での成立も見えてきました。