備蓄米の入札を中止 ネット販売も視野に

小泉農水大臣(21日)
「来週に予定していた(備蓄米の)入札を一旦中止し、随意契約のもとでどのような条件で売り渡しができるか」

備蓄米放出に際しての「入札」の中止。最も高い値段をつけた業者が落札する入札制度の下、これまでの備蓄米はJAがほぼ独占していました。

その「入札」をやめ、随意契約にするという決断。政府が販売価格を決めることで、コメの価格を下げようというのです。

随意契約発表の翌日(23日)、小泉大臣のもとを訪れたのはネット通販大手「楽天」の三木谷社長。

小泉農水大臣
「ネット販売も含めて様々な流通の形を模索していかないと」

備蓄米の放出でJAなどの集荷業者を通さず、ネット販売も含めた小売りに直接出していくといいます。そして、飛び出した価格が…

小泉農水大臣
「一定の経費が乗ったとしても店頭で(5キロ)2000円」

まずは、備蓄米の店頭価格を2000円まで下げると宣言。さらに、コメ高騰の根本的な要因にも切り込む姿勢をアピールしているのです。

コメ高騰の根本的な要因をめぐっては…

小泉農水大臣
「なかなか(コメの)不足感ありますから、具体的な新たな取り組みをしなければならないということで、もう減反(政策)をやめるんだと」

歴代の農水大臣が「足りている」としてきたコメについて「不足感」を認め、未だ続く実質的な“減反政策”の廃止を明言したのです。

コメの価格を下げないための生産調整、“減反”の中止は長年の課題で、農政のタブーともいえる問題。

JAなどの大きな反発も予想されますが、小泉氏は…

小泉農水大臣
「今この局面で大事なことは組織・団体に忖度しない判断をすること」

こう断言した小泉氏ですが、JAと衝突した苦い経験も…