「強くないとダメ」表面化しづらい男性のDV被害

徳島市にある、男性のDV被害を支援する民間団体。全国から助けを求める声が寄せられています。

Bさん(40代男性)
「髪の毛を掴んで頭ごと床に叩きつけられる」

Cさん(40代男性)
「朝から晩まで精神的DVを受け、何度か自殺未遂にもなってます」

緊急性を要する相談には避難を促していて、男性も入れるシェルターは、満室が続いています。

これまで支援した男性被害者はおよそ40人。現在は、当事者同士の自助グループも立ち上がっています。

「逃げ出して良かったのかなと思うこともある」
「僕が家族を不幸にしてしまったのかなって思ってしまう時もある」

男性のDV被害が増えているにもかかわらず、表面化しづらい理由について…

一般社団法人「白鳥の森」 山口凜 理事
「小さい頃から『男なんだから我慢しなさい』『泣くな』『強くないとダメ』とか、ジェンダーのシャワーを浴びながら無意識にのうちに育ってきていて。『ただの夫婦げんかじゃないか』『我慢していかないと家族が成り立たない』とか。(男性被害者は)援助希求が低い・弱いということが言われる」

支援団体では、被害を受けた男性が、自身の経験を元にサポートする側に回るための講座を今月から開始。孤立しがちな男性被害者に寄り添う人を増やしていくことが大事だといいます。

一般社団法人白鳥の森 山口理事
「親や友達、職場の同僚、そういう人たちが『男性でも相談に乗ってくれるところがあるみたいだから、もし1人で行きづらかったら一緒に行くよ』とか、周りの方からのサポートもすごく本人にとって大きいんじゃないかな」

伊沢拓司氏「“ジェンダーへのステレオタイプ”を捨てて…」

小川彩佳キャスター:
男性・女性問わず、もちろんDVはあってはならないことですし、表面化しづらい状況はありますけれども、窓口・シェルターともに足りないなど、男性は何重にも相談のハードルが高いのを感じますし、DVで画像検索をすると、女性が被害を受けるイラストの方が圧倒的に多く出てきます。そうした意識のハードルも高いように感じますね。

伊沢拓司さん:
そうですね。先ほどの街頭インタビューでもありましたけれども、“ジェンダーへのステレオタイプ”がDVをより埋もれさせていると感じます。

そもそも、男女関係なく「家庭の問題」は矮小化されて、世間や周りが手を差し伸べづらくなったりします。あと男性のDV被害者だと男性相談員には相談しづらいケースもあるそうなので、被害を受けたときに助けに繋がりづらかったりします。

そもそも相談員の方も少ないし、DVのケースもやはり女性の方が多いので、男性に関しては専門の相談員がいない、予算もおりづらくて、それゆえにノウハウが蓄積しづらいと。

さらに、日本は海外に比べて更生プログラムに加害者を繋げる動きが鈍く、男女関係なく1回被害を訴えても、また同じ被害に遭ってしまう方もいます。

まず我々にできることは“ジェンダーへのステレオタイプ”を捨てて、より相談しやすく、DVが表に出やすい状況を作ることだと思います。

小川キャスター:
知っていただくということですね。「内閣府DV相談+」や最寄りの配偶者暴力相談センターに繋がる#8008など、男女問わず相談ができる窓口があります。DV被害に悩んでいる方はためらわず相談してください。

内閣府DV相談+
0120-279-889(24時間受付)

DV相談ナビ
電話 #8008(最寄りの配偶者暴力相談支援センター)

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<プロフィール>
伊沢拓司さん
株式会社QuizKnock CEO
クイズプレーヤーとして活躍中