青森県の八甲田山系の標高約900mの地点にあり、夏でも気温が30℃を下回る冷涼な気候が人気の「酸ヶ湯キャンプ場」。本来であれば、あと2週間ほどでオープンですが、2025年は“豪雪”の影響で延期することになりました。

須崎 蓮 記者
「こちらのキャンプ場は例年は6月上旬にオープンするということですが、いまはまだ、このように深い雪に覆われています」

青森市の「酸ヶ湯温泉」が管理する「酸ヶ湯キャンプ場」。例年であればこの時期、敷地の大部分で地面が見えているということですが、2025年はまだ多くの雪が残り、オープン予定は例年の6月上旬から2週間ほど遅れる見込みです。

酸ヶ湯温泉 ガイド課 津川祐二 係長
「(棒を雪に刺す)これで地面まで刺さりました。(積雪が)110cmですね」

Q.本来この時期は何cmくらい?
「この時期は10cmくらい」

原因となったのは昨シーズンの“豪雪”です。
酸ケ湯の積雪は2025年2月、観測史上2位の509cmとなりました。

キャンプ場では芝生を傷めるため、除雪車両を使えず、融雪用の炭を撒いていますが、雪解けは思うように進みません。

酸ヶ湯温泉 ガイド課 津川祐二 係長
「2013年に積雪5m66cmまでいったんですけれども、(オープン延期は)それ以来ですかね」

2024年は、6月下旬にキャンプ場から2kmほど離れた場所で80代の女性がクマに襲われて死亡する事故が発生。10月下旬までの営業期間のうち、キャンプ場は3か月近く休止しました。

「定点カメラの設置」や「敷地内の見回り」などクマ対策を講じ、今シーズンのオープンに向けて準備していたため、担当者は肩を落とします。

酸ヶ湯温泉ガイド課 津川祐二 係長
「6・7・8月はキャンプに適した条件が続く。去年は、その間できなかった分、みなさん心待ちにしてるので早くなんとかしたい」

記録的な“豪雪”の余波は初夏を迎えても依然として続きます。