コメを磨いて造る日本酒が主流となる中、自然農法で栽培された岩手県産米をあえて磨かずに造る日本酒の仕込みが岩手県内で行われています。

米を磨かない日本酒づくりは、陸前高田市でしょうゆやみその製造を手がける八木澤商店が、市内に本社を置く酔仙酒造と協力して進めているものです。
19日は大船渡市にある酔仙酒造の工場で、蒸したコメを醸造用のタンクに入れる作業が行われました。
使われたのは、遠野市の農家が肥料や農薬を使わない自然農法で育てたササニシキです。

近年は「磨き」と呼ばれる作業でコメの表面を多く削ることでさらりとした口当たりとなる酒づくりが主流ですが、今回はあえて「磨き」を少なくすることで、コメの旨みが感じられる酒を目指します。

完成した日本酒は陸前高田市内で販売される他、八木澤商店が5月立ち上げたイタリア支社を通してヨーロッパに輸出されます。