SNS上に溢れる盗撮画像 ネットパトロールする女性

 警察庁によりますと、盗撮摘発件数は増加の一途をたどっています。去年1年間での全国での摘発件数は約8300件で、過去最多を更新。なかでも、子どもが狙われているケースが多発しているといいます。

 盗撮画像を監視し、性被害を防ごうと活動する女性がいます。ボランティア団体・ひいらぎネット代表の永守すみれさんです。永守さんは、ネットパトロールをしてSNS上に溢れる盗撮画像やわいせつ画像など特に子どもたちの被害につながる情報を収集しています。
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 (ひいらぎネット・代表 永守すみれさん)「ここにある『校内逆さ販売』というのは学校の中でスカートの中を下から撮っている、逆さで撮っているものを売っているチャットルームです。この人は動画をたくさん販売していて20本で2000円。60本になると5000円」

 この日の取材を始める前、永守さんはある画像を見つけていました。

 (永守すみれさん)「まだ未成年ですね、お誕生日みると」

 高校生とみられる女性の顔写真と、その写真をヌードに加工したわいせつ画像でした。画像には名前・高校名・部活・生年月日といった個人を特定するような情報が書かれていました。さらにこの投稿をクリックすると。

 (永守すみれさん)「エスカレーターでのスカート内の盗撮の動画です」

 女性と同一人物かはわかりませんが、エスカレーターでスカート内を盗撮された動画が掲載されていました。永守さんは、こうした画像を見つければ学校や警察に通報しています。
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 (永守すみれさん)「御校のおそらく3年生の女子生徒さんのフェイクポルノ画像がSNS上に投稿されているのを発見してご連絡させていただきました。これがいま、1469人がサーバーに入っていて結構たくさんの人が見られる状況なんですね」

 永守さんは毎日画像をチェックしていますが、被害者を特定し通報できるのは1週間に1件ほどだといいます。

 (永守すみれさん)「まさか自分のところの生徒さんがっていうのは、どこの学校に通報しても寝耳に水というか、まさかという反応が多いです」

 画像が一度投稿されると、瞬く間に拡散され完全に消すことができないのがSNSの恐ろしさだといいます。

 (永守すみれさん)「最初に投稿した人だけでなく、それをダウンロードした人が転載したり、転売することもあるので、被害画像が積み重なっていく。プラットフォーマーとか販売サイトみたいなところにも違法画像が投稿されないような仕組みを作っていくように促していく必要があると思います」