◆高水温で「白化」

クマノミがすみかとするイソギンチャクが白化していました。サンゴやイソギンチャクは、褐虫藻という植物プランクトンと共生し栄養を得ています。この褐虫藻が海水温の上昇などで姿を消すのが白化です。玄界灘を含む東シナ海北部では、この100年で1.28℃海面水温が上昇しています。


唐津マリンスポーツクラブ 浪口知記さん「大きく様変わりしています。昔の玄界灘のイメージと明らかに変わってきています。海藻も減っていますし、サンゴは増えてきている。サンゴと海藻のせめぎあい。サンゴの勢力が強まっているなというのを感じています」

◆石垣島も今年「白化」が深刻

今年、白化がより深刻になっているのは、沖縄県の石垣島です。環境省の国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターによると、今年はサンゴやイソギンチャクの大規模な白化が見られたということです。


沖縄では今年、台風の襲来が遅れ表層の温かい水と深いところにある冷たい水が、中々かき混ぜられなかったため海水温が高い状態が続いていました。

環境省石垣自然保護官事務所 江川博子さん「褐虫藻にとって住みやすい環境ではなくなるのは、高水温が一つの原因になると言われています。8月に入って台風が全く来ない状態で、海水温がずっと30度を超えている状態でしたので、サンゴが白化しているのが見られています」