■あの5月14日から80年 空襲の記憶と平和への願い

寄付をした人や企業の名前が刻まれた芳名板は高品質の銅板にエナメル加工が施され、設置から65年以上が経った今も、"さび”ひとつ見当たりません。

”平和への願いを、後の世まで残したい”そんな、当時の人たちの強い思いも、うかがえます。

1959年=昭和34年。消失前の精密な図面を使い、形や大きさはかつてと全く同じ、しかし2度と焼け落ちないでほしいという思いを込め鉄筋コンクリート製となった天守閣が完成しました。

(原さん)
「この町にこの天守のシルエットを再現してほしいという(昔の人の)願いなんですよね。それを今後、鉄筋とするか木造とするかは色々な議論があって決めていくことだと思いますね」

名古屋城が燃えた、あの5月14日から、きょうでちょうど80年。
人目に触れない、屋根裏の奥深くに、空襲の記憶と、平和を願う人々の思いが、ひっそりと残されていました。