■天守閣の屋根裏は真っ暗 壁一面に掲げられた銅板の正体
今回、取材班は、地上55メートルの名古屋城天守閣、その屋根裏へ入ることが許可されました。

中は、コンクリートむき出し。足元に注意しながら、暗がりを進んでいくと、その先に現れたのは…。
(大石)
「なんだこれ?名前が記されています、中区、中村区、西区、さまざまな人の名前が記してありますね」

四方の壁一面に掲げられた銅板。“芳名板”です。
(原さん)
「これは天守再建のときに寄付を募りまして、寄付をされた方々や団体企業の方の名前をずらりとここに掲示している」
トヨタや名鉄、地元の名だたる企業に個人の名前。そこに、「いっこく会」という文字が。

当時、名古屋市は、城の再建費用を6億円と見積もりましたが、
国の補助を受けても、3分の1にあたる2億円が足りませんでした。
今なら、40億円に相当する額です。
再建は不可能かと思われた中立ち上がったのが、地元の小さな商店や企業の経営者。”いっこくも早い名古屋城の再建を”という思いで結成された“なごやいっこく会”が「旗振り役」となって募金を呼びかけ、わずか2年で目標の2億円が集まりました。
