元刑事の男性『これはもう交通事故じゃない。最初から殺しにいっとる』

当時車が児童らの列に突っ込む様子を見て、容疑者をとりおさえて現行犯逮捕したのは、下校の見守りをしていた学校支援員の男性(70)でした。かつて大阪府警で事件を捜査する「刑事」でした。男性は児童らが車にひかれる直前、車が蛇行しながら進む様子を見ていました。

(学校支援員)「(白い車が)ゆっくり来たと思った瞬間、私らのほうにぶつかってきた。『これは危ない』と思って保護者も散らばって逃げたら、その車はわん曲するように、左の方へ(行った)。子どもたちは全然気づいてないから大声で『危ない!ひかれる!右寄れ!』って」

 その後、男性は衝撃音を聞いた後、「ぎゃーーーママ痛いーー」「わー」などはねられた児童らが泣き叫ぶ声が聞こえ、現場は騒然としていたといいます。周囲の大人が児童らの救護をするなか、男性は無意識のうちに矢沢容疑者を取り押さえる行動をとっていたと話します。

 (学校支援員)「(矢沢容疑者が)後ろのポケットから財布を出してきた瞬間、これは私何も考えてなかった。相手の手を引っ張っていたんです。そのまま引きずり出して、そしたら(矢沢容疑者は)すとーんと出てきたんですよ。子どもたちが倒れこんでいる、泣き叫んでる、血だらけ。これはもう交通事故じゃない。最初から殺しにいっとる。『殺人未遂で(現行犯)逮捕する』とその場で言ったんですよ」