中国の広州オリンピックスタジアムで5月10日、11日に、東京2025世界陸上の出場枠を懸けた「世界リレー2025」が開催される。

日本は開催国枠で出場権を持っているが、悲願の金メダルを狙う男子4×100mの“リレー侍”は、世界陸上の予選で優位なレーンを確保するため、世界リレーで決勝に残り、自ら出場権を勝ち取ることを目指す。

代表メンバーはサニブラウン アブデルハキーム(26、東レ)、西岡尚輝(18、筑波大学)、井上直紀(21、早稲田大学)、大上直起(25、青森県庁)、愛宕頼(21、東海大学学連)、鵜澤飛羽(22、JAL)の6人が選ばれ、若手中心の編成で挑む。

予選は3組7レーンの日本は、サニブラウン、愛宕、鵜澤、井上のオーダー。同じ組にはパリオリンピック™金メダルのカナダが第5レーン、今季好調のオーストラリアが6レーンに入っている。

世界リレーで決勝に残り、東京世界陸上の予選を良い順位で通過すれば、決勝でも有利なレーンが割り当てられ“6年ぶりのメダル獲得”に大きく近づいてくる。今大会に向けてサニブラウンは「東京に繋がる大事な大会だと思っている。同じ組にカナダもいるが、一着で決勝を決めて出場権を獲得したい。何年もメダルを獲れていないので、東京で日本の皆さんにいい結果をお見せできれば」と意気込んだ。

東京世界陸上の出場権は、決勝に進出する8チームと、決勝に進めなかった24チームで争う敗者復活戦の各組上位2チーム(全3組)の計14チームに与えられる。

世界リレーは各組上位2着が11日の決勝に進み、3着以下は11日の敗者復活戦へ。国の威信と出場権を懸けた熱き2日間がいよいよ始まる。

【世界陸上 男子4×100mリレー成績】
2015年北京大会   予選落ち(大瀬戸一馬、藤光謙司、長田拓也、谷口耕太郎)
2017年ロンドン大会 銅メダル(多田修平、飯塚翔太、桐生祥秀、藤光謙司)
2019年ドーハ大会  銅メダル(多田修平、白石黄良々、桐生祥秀、サニブラウンアブデルハキーム)
2022年オレゴン大会 予選で失格(坂井隆一郎、鈴木涼太、上山紘輝、柳田大輝)
2023年ブダペスト大会 5位(坂井隆一郎、栁田大輝、小池祐貴、サニブラウンアブデルハキーム)