バチカンのシスティーナ礼拝堂で行われた次のローマ教皇を決める選挙「コンクラーベ」は、日本時間の8日午前0時半すぎから始まりました。1回目の投票では新たな教皇が選出されなかったことが伝えられました。約14億人の信徒がいるカトリックのトップ選出は、世界中から大きな注目を集めています。故フランシスコ教皇の葬儀には40万人以上の信者らが集まり、160を超える国や国際機関の首脳らが参列したように、その影響力は計り知れません。

極秘の選挙 システィーナ礼拝堂での投票

コンクラーベは、完全非公開の秘密選挙です。投票会場はミケランジェロの「最後の審判」があるシスティーナ礼拝堂。ここに投票権を持つ枢機卿と呼ばれる高位聖職者約133人が集まります。部屋に鍵をかけて投票を行い、一人が3分の2以上の票を獲得するまで続けられます。投票の様子は完全非公開ですが、現在公開されている映画「教皇選挙」でその様子が描かれており、手書きで記入する様子や投票したあとに投票用紙を燃やす様子、そして結果発表時の煙があがる様子が描かれています。東京大学の山本芳久教授は、「世界中に影響を与える出来事。アメリカ大統領選挙がそうであるように、日本にも非常に大きな影響を与えるものだと思う」と話します。コンクラーベとは一体?山本教授への取材をもとに徹底解説します。