食品売り場で、商品に「半額などの割引シール」が貼られるのを待ったことはありませんか?


岡山大学がスーパーなどと連携し、「割引情報をスマートフォンで確認できる」という、新たな取り組みを始めました。データを活用して食品ロスの削減に繋げる狙いです。


岡山市中区のコープ東川原です。夕方、賞味期限が近い食品に次々と「割引シール」が貼られていきます。


(熊澤梨花記者リポート)
「鮮魚コーナーには割引商品がたくさん並んでいますが、その上には『カメラ』があります。このカメラで商品を撮影しているということです」


売れ残りを減らそうと岡山大学などが始めた、その名も「のこり福キャンペーン」です。

閉店3時間前から、割引商品の画像を5分おきに配信します。


学生が、画像に写っている商品についての情報を入力。消費者はどこにいてもスマートフォンで商品の割引率などを確認できます。


(岡山大学 松井康弘准教授)
「もしかしたら、『情報を知ってもらえれば買ってもらえるのではないか』と感じてこの取り組みを始めた」

コープ東川原のほか、岡山高島屋や天満屋ハピーズ津島店など6店舗で行われているこの取り組み。「割引商品の販売を促す」ことで、「食品ロスの削減」に繋げます。


(コープ東川原 白川傑副店長)
「売れ残って捨てられてしまうという事実もありまして、『捨てられてしまうくらいなら買いに行こう』と思う人が、少しでも増えたらいいと思います」


岡山大学によりますと、岡山県内で発生する食品ロスの量は年間12万7000トンで、そのうちスーパーなど食品小売業が売れ残りなどで廃棄するのは、1万1000トンに上ります。


(客)
「食品ロスは考えるべきだと思います」

「もったいないじゃないですか、捨てるのは。みんな積極的に(キャンペーンを)利用したらいいんじゃないですか」


(岡山大学 松井康弘 准教授)
「食品ロスの削減に参加してもらうことで、環境やSDGsの取り組みについても取り組みを広げるきっかけにしてもらいたい」


お得で環境にも優しい取り組みは、10月31日まで。岡山大学では今後、利用データをもとに、食品ロスについて効果の検証を行う予定です。