人々の「記憶」から「歴史」に変わりつつある今
あれから80年。
島には、今も米軍の演習地となっている伊江島補助飛行場が残されていて島の面積の3分の1を占めています。

(知念シゲさん)
「戦争はね、絶対やったらいけないなんで戦争やるかねと思うさ。偉い人たちは死なないでしょう。死ぬのはみんな下の人さ。自分たちの島でみんなで仲良くやればいいのに、なんで人のところに戦争を仕掛けるのかねと思ってよ」

去年8月には、島で、20人相当の遺骨や旧日本軍のものとみられる遺品が見つかりました。
今もなお、家族のもとに帰れない戦没者が多くいるのです。
(沖縄国際大学・秋山道宏准教授)
「果たして戦後というのは何なのか、もしくは、沖縄戦っていつ終わったのかということも、ぜひ考えてみてもいいのかなと。宮崎の空港で不発弾の爆発があったが、映像を見て、やっぱり戦争は終わってないんじゃないか、もしくは、沖縄の問題だけでもない。この戦後の歴史と重ねて身近な場所にある、この戦争に係る戦跡などを掘り起こしていくのも、戦後80年経ても重要になってくると考えている」


「基地」「遺骨」「不発弾」…
戦後80年たった今も続く戦争の影響。
人々の「記憶」から「歴史」に変わりつつある今、残された証言や史料にどう向き合うかが問われています。

※MRTテレビ「Check!」5月2日(金)放送分から