宮崎県五ヶ瀬町にある巨大な木の話題です。
その独特な形から「神の手」とも称されるこの巨木。県外からも見学に訪れる人がいるなど、新たなスポットとして注目を集めています。

五ヶ瀬町鞍岡。
町道から80メートルほど入った先に現れたのは、巨大なヒノキ。

樹齢700年から800年とみられる「祇園の大ヒノキ」です。


このヒノキ、高さ2.5メートルほどのところから枝分かれしていて、見る角度によっては手のようにも見えます。

その天に向かって伸びる様子から「神の手」とも称されています。


(奥村重治さん)
「このような生命力がある自然というのはすごいと思います」

こう話すのは、長年この巨木を見守ってきた奥村重治さん。子どもの頃から身近な存在だったといいます。

(奥村重治さん)
「私が子どもの頃は、この枝を上っていって、3、4人であがってトランプをしたり、花札をしたりして遊んだ時代があったんですよ」


かつては集落の人だけが知る存在だった、このヒノキ。
およそ20年前、五ヶ瀬町が景勝地を募集した際に奥村さんが応募し、その存在が徐々に知られるようになりました。

今では、県外からも見学に訪れる人がいるなど知る人ぞ知る観光スポットになっています。


(奥村重治さん)
「ありのままをですね、長い歴史の中に育っておる木だから、そのままの状態を保存するのが我々の務めじゃないかなと思っております」


悠久の時を経て人々の注目を集めるようになった「祇園の大ヒノキ」。
自然の力強さを感じさせてくれます。


(奥村重治さん)
「みんなで大事にしてですね、そして地域の宝であり、五ヶ瀬町の宝だからですね」