インバウンドの回復で観光客が急増している大分県別府市で移動手段の充実に向け市民ドライバーが自家用車で客を輸送する新たなサービスが始まりました。

海外からの100万人を含め年間900万人の観光客が訪れる別府市ではいま、観光地を結ぶバスの混雑やタクシー不足といった課題を抱えています。

(別府市観光案内所・稲積京子さん)「バスが満員で待てど暮らせど乗れない。1時間くらい待っているというのを聞いてそれは大変だなと」

待ち時間を減らすため、観光客の新たな移動手段が登場しました。28日からサービスがはじまったのは「湯けむりライドシェアGLOBAL」です。

講習を受けた市民ドライバーが自家用車で客を送迎する仕組みで、外国人客の利用が多い配車アプリを活用します。24時間365日対応するため市は100人のドライバー確保を目指していて、市職員の副業も可能としています。

(長野市長)「観光客の皆さんが嫌な思いをして別府を去って別府を嫌いになってほしくない。別府市の総力戦でこの制度をさらに進化をさせていきたいそういう意気込み」

長野市長も自らドライバーに登録し、28日デモ運行を披露しました。迎車料は通常のタクシーより高い1000円で運賃はタクシーと同等額に設定。ドライバーには運賃の半額が支給される仕組みです。

(国土交通省 公共交通政策審議官・池光崇さん)「最近観光客が増えているし、そういう方により地方に行ってほしいというのを国土交通省も国を挙げてやっているので、これが活用され発展されるように期待している」

このライドシェアは来年3月末までの実証運行となっていて、市は課題や問題点を検証した上で本格実施について検討する方針です。