ウリ科の植物に寄生し実を食い荒らすセグロウリミバエの繁殖を防ぐため生殖能力を失わせた「不妊虫」のオス1万匹が名護市の屋我地島で試験的に放たれました。「セグロウリミバエ」は、ゴーヤーやスイカなどウリ科の植物に寄生して実を食い荒らす害虫で、去年3月、沖縄本島北部で初めて確認されました。

県は繁殖を防ぎ、根絶につなげようと人工的に生殖能力を失わせた「不妊虫」のオス1万匹をきょう、名護市の屋我地島で試験的に放ちました。今回は移動距離や寿命などを調べることが目的で不妊虫を放った場所から1キロ四方には100メートル間隔で約100個のトラップが仕掛けられています。

県農林水産部営農支援課 原口大 班長
「不妊虫によって、この虫を収束させる、ゼロを目指して沖縄県としては防除をやっていくということです。今回放した虫はオスで植物になにかすることはございません。不妊化した虫はメスであっても果実を刺すことはございませんので、そういった心配はないです」

今回得られるデータをもとに県は本格的な防除対策へとつなげたい考えで、6月から数万単位で段階的に不妊虫を放ち最終的にはヘリコプターを使った展開を予定しているということです。