シリーズでお届けする「地球を笑顔にするWEEK」では、SDGsに関する愛媛県内の取組を紹介します。
1回目は石油関連メーカーと日本酒の蔵元がタッグ、様々な持続可能性を秘めています。

愛媛県西条市内にある一軒の住宅、実は「IHテクノロジー」という会社の事務所です。
石油製品などに含まれ金属の腐食割れの原因となる水銀の除去装置などを、大手石油会社向けに製造販売しています。
そんな会社の新たなチャレンジが、今治市の酒造メーカー八木酒造部などと共同で進めている新たな日本酒造りです。

きっかけは、異業種交流会でした。

IHテクノロジー 幾島嘉浩社長
「当社は活性炭吸着材の研究をしていて環境に向け取り組んでいる。他社の話を聞いていて今回、八木酒造部と一緒に、全く畑違いだが地球環境、空気を良くしたい、新しくエネルギーをつくりたいとこのような話をいただいた」

IHテクノロジーのプロデュースにより始まった新たな日本酒造り、八木酒造部では体制の見直しから着手しました。

八木酒造部 八木伸樹社長
「こちらが酒造りの流れになるが、酒母造り、三段仕込、上槽という3つの工程を以前はそれぞれ別の部屋で行っていたが、1つの部屋で行う形に変えている」

これにより3機が稼働していた冷房が1機に、加えて年中、行っていた瓶詰を冬場に集約することで、電気使用量が4割減るなど、CO2削減につながっています。
原料も環境に配慮した有機栽培米を採用しました。

そして、新たな日本酒のターゲットは中国市場。
人口減少などで国内マーケットが縮小する中、この取り組みは日本酒の持続可能性も秘めています。

八木酒造部 八木伸樹社長
「中華料理に合う日本酒を開発していて、それを中国にお薦めしたい。日本酒が盛り上がっている地域に環境に優しいものでどんどん市場開拓する」

IHテクノロジー 幾島嘉浩社長
「全く畑違いの会社同士がジョイントすることで、小さなところからになるとは思うが、大きく世界に羽ばたいていけるような企業同士のタッグを組めたら」