遠くて近い国で「イワシ アジ ダイジョウブ?」
かつて、パラオは日本の統治下にありました。その影響で今も日本の言葉や文化が色濃く残っています。佐々木さんも実際に足を運びました。
(万葉社 佐々木良さん)
「実際に先に原稿を作ってみたんです。『どういう風に見えたらおもしろいか』作ってみて、よしできたという時に、これが本当に通じるのかというのを現地で聞いてみないとわからないですから」
「現地に行って、いろんなパラオの人たちに話しかけて。朝市に出ているお漬物を売っている年配の人・高校生から、大統領まで」
なんと大統領にも会ったとか【画像③】。パラオの独立30周年記念式典に参加したときのことでした。

(万葉社 佐々木良さん)
「終わったあと大統領とお話させていただいて。大統領と言ってみたら(大統領が)ハーイと言って通じるんだなと思って」
本は、見開きで、同じ意味のふたつの日本語を比べられるようになっています。「サバ缶おいしい?」=「イワシアジダイジョウブ?」そんなパラオの日本語は進化を続けているといいます。
「アタマカトリセンコー」って何だ?!
(万葉社 佐々木良さん)
「ひとりの女性がすごくたくさんの日本語由来の言葉を知っているので『これは?これは?』と言ってずっと聞いていると『もう私アタマカトリセンコー』と言って『混乱するわ』という意味で『アタマカトリセンコー』という言葉が出て」
「たぶん、最近の言葉じゃないかというふうにおっしゃたんですけど」
「文字だけの観光ガイドブックみたいなものが作れないかなと思って。今のパラオの姿が全部読むことによってなんとなく見えてくる。たぶんパラオ人も日本に来てなんとなくの片言の日本語みたいなものがしゃべれると思うんですよね」
「日本人も、パラオで現地の人に会ったらなんとなく通じたりすると思うので、そういう日本語を使いながら会話みたいなことができたらいいな」

遠いけど、実は近い国。日本とパラオの深いつながりに思いをはせる一冊です。万博に行く前に読んでみるのも、面白いかもしれません。
【スタジオ】
パラオには「ウドン」という言葉も。香川県と同じうどん文化があるのですが、パスタ麺だそうです。パラオは日本の真南にあって時差がありません。今年、直行便も開通するということです。