広島市営駐車場と商工会議所ビルの「等価交換」で約83億円の広島市の財産が失われたとして、元市議らが広島地裁に提訴しました。
提訴したのは、元広島市議の馬庭恭子さんと市内に住む木原省治さんです。
訴えによりますと、2021年、広島市と広島商工会議所が契約を結んだ市営基町駐車場と広島商工会議所ビルの「等価交換」によって市の財産が失われたとして、松井市長ら契約を結んだ市の幹部3人に対して損害賠償を請求するよう市に求めています。
契約時の鑑定では、2つの差額は3400万円とされていましたが、原告側による再鑑定によると、差額はおよそ67億円だったということです。このほか、業務委託料なども合わせると市が被った被害額はおよそ83億円にのぼると主張しています。
元広島市議馬庭恭子さん
「あまりにも商工会議所に有利で、市営基町駐車場が安く見積もられて交換されてしまった」
松井市長は先週の定例会見で「原告による住民監査請求の際に『手続きは適正』と説明した。市としてはこれまで通りの立場で対応する」と話しています。