ウクライナの和平交渉をめぐり、アメリカ・トランプ政権のウィットコフ特使がロシアを訪問し、プーチン大統領と会談しました。トランプ氏が成果を急ぐ中、当事者の立場の違いも浮き彫りになっていて、交渉は難航が予想されます。

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は日本時間の午後8時半前からウィットコフ特使とモスクワのクレムリンで会談を始めました。

会談にはウシャコフ大統領補佐官のほか、経済分野の交渉を担うドミトリエフ大統領特別代表が参加しています。プーチン氏とウィットコフ氏の会談は今月11日に続いて今回で4回目です。

会談に先立ち、トランプ大統領は24日、停滞する和平交渉について「我々には期限があり、過ぎれば我々の態度はかなり変わるだろう」と述べ、交渉の進展を促しています。

会談ではロシアが一方的に併合したクリミアや4つの州の領土の扱いについても取り上げられるとみられますが、トランプ氏がクリミアについて「ウクライナに戻すことはとても難しい」との認識を示す一方、ゼレンスキー大統領は領土で譲歩しない姿勢をみせていて、交渉は難航が予想されます。