広島県福山市にある国の登録有形文化財の浄水場施設で、正面扉が破損しているのが見つかりました。

1925年に完成した「旧佐波浄水場配水池」は福山市の近代水道発祥の地とされ、2013年に国の登録有形文化財に指定されました。

福山市によりますと、配水池、浄水井上屋、門の3つが建設当時のまま残っていますが、22日午前9時頃、市民から「配水池の正面扉が破損している」という連絡がありました。

市が確認したところ、木製の扉が内側に倒され、ガラスが割れていて、扉には靴跡のようなものが残されていました。

施設は高さ2㍍ほどのフェンスで四方を囲まれ、破損状況などから動物の侵入によるものとは考えにくいということです。

市は人為的な被害に遭ったとみて、警察に被害届を提出。警察は、文化財保護法違反の疑いで捜査しています。

市ではことし11月の「水道通水100周年」の記念事業が予定されていて、早期の復旧に向け対応を検討するとしています。